2026年1月の活動報告:革新的な立位CT検査への挑戦
2026年の幕開けと社会情勢
カリフォルニアは日本から一日遅れて新年を迎えましたが、今年のホリデーシーズンはあいにくの悪天候に見舞われ、雨の連続となりました。
社会全体に目を向けると、1月は外交・安全保障に関するニュースが大きく報じられました。特にアメリカとベネズエラの関係悪化を背景とした軍事的緊張の高まりは、地政学的リスクとして国際的に注目を集めています。国内でも移民問題が連日議論されており、こうした外交政策が社会に与える影響の大きさを肌で感じる年明けとなりました。
研究活動:立位CT(Standing CT)による運動器評価
今月の研究における最大のトピックは、犬を立たせた状態のまま撮影するCT検査への取り組みです。
研究の目的: 実際に体重をかけて立っている状態における、骨盤と大腿骨の角度関係を明らかにすることです。
従来手法との違い: 一般的なCTは横臥位(横になった状態)で行われますが、それでは立位時と骨の位置関係が異なり、日常動作に近い評価には限界がありました。
独自の工夫: 再現性を高めるため、リアルタイムで体重の圧力分布を感知できるマットを使用し、姿勢のばらつきを最小限に抑えています。また、犬の安全を最優先に考えた補助具やポジショニング方法を考案しました。
UC Davisの最新設備: 新設された画像専門センターの最新CTを導入したことで、大型犬の下半身でもわずか5〜10秒程度での撮影が可能となっています。
この手法により、これまで経験や感覚に頼る部分が大きかった関節評価を客観的な数値データとして示すことが可能になります。将来的に整形外科分野の診断・治療方針を向上させる基礎的な一歩となることが期待されます。
キャンパスの活気と生活リズム
生活面では、デービス周辺は冬らしい冷え込みが続いていますが、日中は比較的穏やかな日も見られました。年末の静寂が嘘のように、キャンパス内には新学期に向けた活気が戻ってきています。新しい年のスタートに合わせ、自身の生活リズムも整い、研究に没頭できる環境を再構築できています。
総括
1月は「Standing CT」という具体的な取り組みを通じて、犬の運動器評価に対する理解を一段階深めることができた、非常に重要な一ヶ月でした。目立ったイベントは少ない月でしたが、今後の研究や臨床応用につながる強固な基盤を築けたと確信しています。今後も蓄積したデータを精査し、成果の公表に向けて努めてまいります。
Standing CTの撮影風景。最新の設備と工夫を凝らしたポジショニングにより、精度の高いデータ取得を目指します。
室井 謙宏
プロフィール:
日本獣医生命科学大学 獣医学部卒業
日本獣医生命科学大学付属医療センター 整形外科研究生
日本獣医生命科学大学 獣医外科学教室大学院生
日本獣医生命科学大学 獣医学博士号取得
イオンペット動物病院 勤務
