フェローシップ制度
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フェローシップ制度
(社内外・国内外への派遣・留学をし技術習得を支援する制度)
受講者:室井先生レポートvol.2

こんにちは。6月になりました。日本はもうすぐ梅雨入りでしょうか?カリフォルニアは10月〜4月が雨季ですが、それでも日本に比べて圧倒的に雨の日は少ないようです。毎日のように快晴の日が続き、今週は40°まで気温が上がり熱波警報が出ています。今後アメリカに留学を考えている人もいると思いますので、生活基盤を整えるために渡米直後に行ったことを書かせて頂きます。

  • アパートの契約
  • 電気&ガス会社との契約(デイビスはPG&E)
  • アメリカの電話番号の入手
  • 銀行口座の開設
  • クレジットカードの入手
  • SSNの入手

基本的に生活していく上で上記に挙げた項目は必要です(SSNは必ずしも必要ではない)。ではまずはアパート契約についてお話ししていきましょう。

アパートの契約

アメリカの賃貸事情は日本とは違い、少なくとも居住する2週間前までは申し込みができません。申し込み可能期間になったら貸主に連絡を取り、部屋が空いていたら申し込んで仮押さえ(手付け金みたいなものを払い)をしてもらい、そこから契約書を受け取ってから初期費用を払い、契約書にお互いにサインをして部屋の鍵をもらうという段取りになります。文章にするとやるべきことは多くないですが、異国の地で行うとなると日本と同じようにはいかず・・・。2週間あれば期限までに滞りなく契約まで辿り着けそうですが、土日を含めた2週間なので実質10日くらいしかやりとりする暇がありません(アメリカへの荷物の梱包と粗大ゴミの処理は毎日必死に行いました)。そして、私の場合は管理会社の人が間で1週間程度休みを取り、契約内容を何回か変更されたので、最終的な契約書を受け取ったのは居住を開始する当日の朝でした。日本と異なるところは、アパート契約の初期費用(SSNが無い場合は家賃の2ヶ月分に設定されることが多いみたいです)が現金もクレジットカード払いも銀行口座への直接の振り込みも受け付けていないことです。Money order(郵便為替)とCasher’s check(アメリカの銀行口座を持っていると発行される小切手)での支払いが指定されますが、アメリカに住所がない渡航組はMoney orderの一択しかありません。Money orderは郵便局もしくはウォルマートのスーパーで発行できますが、金額が多い場合は郵便局でしか換金してくれません。アパートの初期費用と初期の生活費含めて100万円近くを現金で日本からDavisの郵便局まで持って行ったので、内心はヒヤヒヤしながらもデイビスの中心から離れた郵便局になんとか到着しました(途中の大麻販売店の前にいた人には大声で話しかけられました※発言内容は不明です)。現在サンフランシスコの治安はとても悪化しているので、何事もなくて良かったです。また1番厄介だったのが、アパートを借りる際には電気&ガスの会社とあらかじめ契約しておく必要があったことです。通常はオフィスに行って契約をするのですが、デイビスのオフィスは閉鎖されていたので電話で契約をしました。留学経験のない私にとって、電話で英語のやりとりをすることはかなりハードルが高く、そして早口で色々なプラン(タイムオブユースと言って、何時の電気料金が1番高くなるようにするか選ぶ必要があります)を説明されるので困難でした。アメリカは何を契約するにもSSN(日本でいうマイナンバー)とクレジットヒストリー(支払い能力の証明)を要求されるので、それらが無いことも伝えないといけません。相手が何を説明しているか途中からわからなくなって困り果てたところで、日本語の通訳を挟むことを提案してくれました!アメリカでは電話上で通訳を介して話すサービスがあります(今後これを多用して様々な契約をしました)。この通訳の方(日本語の文としては成り立っていなかったので日本人ではなさそう)のおかげでなんとか契約まで辿り着き、無事に入居することができました。

色々書きましたが、

①アパートを探して連絡を取る
②契約書をもらって確認する
③日本から現金を持って行く(現地では日本の口座から大きい金額を引き出せません)
④郵便局でMoney orderにする(ここで住む予定の住所など色々聞かれます※提出先を確認しているようです)
⑤電気会社と契約をする(困ったら躊躇なく通訳を呼んでと言った方がやりとりがスムーズです)
⑥アパートに行って鍵をもらう

という流れになります。ネットで調べると色々な方の体験談や方法等が書かれていますが、結局はこのルートを辿ることが王道だと思います。ちなみに他の項目はアメリカでの住所がないと何も契約できません。なのでこれがアメリカ生活における第一歩です。今後渡航される方の参考になれば嬉しいです。次回は残りの項目について記載していこうかと思います。

また、UC Davisの小動物病院は整形外科や顎・顔面・口腔外科に強く、様々な症例が来ているようですが、整形外科の中でも特殊な分野である人工関節置換術を数多く行っています。今までの病院でも手術室は7個ありましたが、それでも足りないということでCenter for Advanced Veterinary Surgeryという整形外科専用の手術棟が今年の4月より新設され、更に手術室が3個追加されました。整形外科手術の致命的な合併症として、術部への細菌感染が最も怖いため、よりクリーンな環境で手術ができることは手術を行う側、受ける側のどちらにとっても有益なことであると改めて感じました。写真は骨盤に股関節全置換術のインプラントを模擬的に入れている様子です。

アメリカのスターバックスには涼しげな商品が多く、マンゴードラゴンフルーツレモネードを飲みながらこの記事を書きました。でも40℃の暑さには慣れません。

室井 謙宏

プロフィール:
日本獣医生命科学大学 獣医学部卒業
日本獣医生命科学大学付属医療センター 整形外科研究生
日本獣医生命科学大学 獣医外科学教室大学院生
日本獣医生命科学大学 獣医学博士号取得
イオンペット動物病院 勤務

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